山形の方言を一挙紹介!その独特な魅力に迫ります。
山形弁の特徴としては、抑揚が少なく、濁音が多い点が挙げられます。
さらに、「く」は「食べる」、「け」は「食べろ」といった簡潔な言葉遣いも特徴です。
この記事でわかること
- 日常的に使われる山形弁の意味と活用方法
- 山形弁の独特な語尾の特徴
五十音順に整理された山形弁リストなので、気になる言葉をすぐにチェックできます!
山形弁リスト(あ行)
山形弁 | 意味 |
---|---|
あいづ | あれ |
あべ | 行こう |
えさばや | 魚屋 |
おしょうしな / おしょーしなっし / おしょーしねー | ありがとうございます |
おめさん | あなた |
あいづ(あれ)
山形弁では「こそあど言葉」に独特な響きがあります。「こいづ」「そいづ」「あいづ」「どいづ」など、濁音が特徴的です。
例文
あいづ、めんこいなぁ。
(あの人、かわいいね。)
あべ(行こう)
誰かを誘うときに使う表現で、「一緒に行こう」の意味があります。急かすニュアンスでも使われることがあります。
例文
一緒に、買い物さあべ。
(一緒に、買い物に行こう。)
えさばや(魚屋)
「魚屋」のことを指す山形弁で、「いさばや」とも言われます。
例文
えさばやさ行ぐ。
(魚屋に行く。)
おしょうしな(ありがとうございます)
感謝の気持ちを表す山形弁。買い物や日常の会話でよく耳にする言葉です。
例文
見送ってくれて、おしょうしな。
(見送ってくれて、ありがとう。)
おめさん(あなた)
「あなた」を指す山形弁で、「おめ」と省略することもあります。
例文
おめさん、だれだ。
(あなた、誰ですか?)
山形弁リスト(か行)
山形弁 | 意味 |
---|---|
かます | かき混ぜる |
かせる | 食べさせる |
ぐずらもずら | のろまな様子 |
ごしゃぐ | 怒る |
こわい | 疲れた/具合が悪い |
かます(かき混ぜる)
料理をするときなどに使われる言葉で、「かき混ぜる」という意味があります。
例文
卵をかます。
(卵をかき混ぜる。)
かせる(食べさせる)
誰かに「食べさせる」という意味を持つ言葉。ペットに餌をあげる際によく使われます。
例文
猫さ餌かせどいでけろ。
(猫に餌を食べさせてください。)
ぐずらもずら(のろまな様子)
動きが遅かったり、ぐずぐずしている様子を表す言葉です。
例文
ぐずらもずらすな!
(ノロノロしないよ!)
ごしゃぐ(怒る)
誰かが怒ることを指し、怒鳴るというニュアンスも含まれます。
例文
おめさん、そだなごどやってっどごしゃがれっど。
(そんなことやっていると怒られるよ。)
こわい(疲れた/具合が悪い)
疲労感や体調不良を表す山形弁。体がだるいときに使われます。
例文
今朝から、腹がこわい。
(今朝から、お腹の具合が悪い。)
山形弁リスト(さ行)
山形弁 | 意味 |
---|---|
さすけねぇ | 大丈夫 |
さだげね | 恥ずかしい |
しゃね | 知らない |
じょさね | 大したことない |
じょんだ | 上手だ |
さすけねぇ(大丈夫)
「大丈夫」を意味する表現で、感謝や謝罪に対する返事としてよく使われます。「気にしなくていい」というニュアンスも含まれます。
例文
「お手伝いありがとね」「さすけねぇ」
(「お手伝いありがとう」「気にしなくていいよ」)
さだげね(恥ずかしい)
「恥ずかしい」という意味の言葉で、時には「みっともない」や「情けない」といったニュアンスで使われることもあります。
例文
こんなこともできねでさだげね。
(こんなこともできなくて恥ずかしい。)
しゃね(知らない)
「知らない」という意味を持つ言葉で、過去形では「しゃねっけ」となります。
例文
「これ、知ってだが?」「しゃね」
(「これ知ってますか?」「知らない」)
じょさね(大したことない)
「大したことない」「簡単だ」という意味で、手軽なものごとを表現する際に使われます。
例文
そんたなことじょさね。
(そんなの大したことないよ。)
じょんだ(上手だ)
「上手だ」を意味し、相手を褒めるときに日常的によく使われる表現です。
例文
ほんと字じょんだな。
(本当に字が上手だね。)
山形弁リスト(た行)
山形弁 | 意味 |
---|---|
たまげた | びっくりした |
ちょすな | 触るな |
つかす | かっこつける |
どだなだず | どういうこと? |
たまげた(びっくりした)
驚いたときに使う表現で、「びっくりした」の意味を持つ言葉です。
例文
あーたまげたなー。
(あーびっくりしたなー。)
ちょすな(触るな)
「触るな」という意味の言葉。「ちょす」は触る・いじるという動作を指します。
例文
かさぶたばちょすな。
(かさぶたを触るな。)
つかす(かっこつける)
「かっこつける」という意味で、相手をからかったり注意するときに使います。
例文
なにつかしてんだよ~。
(なにかっこつけてんだよ~。)
どだなだず(どういうこと?)
驚きやツッコミを入れる際に使う表現で、「どういうこと?」の意味を持ちます。関西弁の「なんでやねん」に近いニュアンスです。
例文
「このさくらんぼ1万円もする!どだなだず!」
(このさくらんぼ1万円もする!どういうこと?)
山形弁リスト(な行)
山形弁 | 意味 |
---|---|
投げる | 捨てる |
なしてんだなや | いったいどうして? |
なす | 産む |
投げる(捨てる)
山形弁では「捨てる」という意味で使われる表現です。不要なものを処分する際に使います。
例文
ゴミを投げに行く。
(ゴミを捨てに行く。)
なしてんだなや(いったいどうして?)
驚きや疑問を感じたときに使う表現で、「いったいどうして?」を意味します。
例文
財布忘れた!?なしてんだなや。
(財布を忘れた!?いったいどうしてなの?)
なす(産む)
「産む」を表す山形弁で、過去形では「なした」となります。出産に関する話題で使われることが多いです。
例文
昨日、嫁がおぼごなした。
(昨日、嫁が赤ちゃんを産んだ。)
山形弁リスト(は行)
山形弁 | 意味 |
---|---|
はらくっつい | お腹いっぱい |
はんだい | テーブル |
ふたぶ | ほっぺ |
へなこ | 女の子 |
はらくっつい(お腹いっぱい)
満腹感を表す言葉で、「お腹いっぱいで満足」といった意味を持ちます。
例文
さくらんぼ食ってはらくっついなぁ。
(さくらんぼを食べてお腹いっぱいだよ。)
はんだい(テーブル)
食卓や作業台などの「テーブル」を指す山形弁です。
例文
はんだいば拭いでけろ。
(テーブルを拭いてください。)
ふたぶ(ほっぺ)
「ほっぺ」を指す言葉で、柔らかさや触感を表現するときによく使われます。
例文
おめのふたぶやっこいの~。
(あなたのほっぺ柔らかいね。)
へなこ(女の子)
「女の子」を意味する山形弁で、複数形は「へなべら」となります。対義語として男の子は「やろこ」と言います。
例文
今日は親戚のへなこが遊びに来る。
(今日は親戚の女の子が遊びに来る。)
山形弁リスト(ま行)
山形弁 | 意味 |
---|---|
まっきる | 頑張れ |
まま | ご飯 |
めんごい | かわいい |
もっけ | ありがたい |
まっきる(頑張れ)
励ましの言葉として使われる山形弁で、「気合を入れて頑張れ」というニュアンスも含まれます。
例文
まっきれ!
(頑張れ!)
まま(ご飯)
「ご飯」を意味する言葉ですが、母親を指す言葉ではありません。地方独特の表現です。
例文
さっさどままけは。
(早くご飯を食べなさい。)
めんごい(かわいい)
「かわいい」を表現する山形弁で、一部の地域では「めんこい」と発音されることもあります。
例文
あのめんごい子だれだ?
(あのかわいい子は誰?)
もっけ(ありがたい)
感謝の気持ちを表す言葉で、「申し訳ない」というニュアンスを含む場合もあります。
例文
こんな良いプレゼントもらって、もっけだの~。
(こんな素敵なプレゼントをもらえて、ありがたいよ。)
山形弁リスト(や行)
山形弁 | 意味 |
---|---|
やばち | 冷たい/気持ち悪い |
やろめら | 子供たち |
やんだ | 嫌だ |
やんね | 言えない |
やばち(冷たい/気持ち悪い)
「冷たい」という意味を持つ表現ですが、「汚い」や「湿っていて不快」といったニュアンスも含まれます。
例文
車に水はねられてやばちぐなった。
(車に水をかけられて気持ち悪くなった。)
やろめら(子供たち)
「子供たち」を指す言葉で、日常会話でよく使われます。
例文
やろめら公園行ったんだと。
(子供たちが公園に行ったんだって。)
やんだ(嫌だ)
「嫌だ」を意味する言葉で、若者の間では「やばい」といったスラング的な使い方もされます。
例文
宿題なんてやんだ。
(宿題なんて嫌だ。)
やんね(言えない)
「言えない」という意味を持つ山形弁で、文脈によっては「しない」というニュアンスで使われることもあります。
例文
この話はやんね。
(この話は言えない。)
山形弁リスト(ら行)
山形弁 | 意味 |
---|---|
らんきなる | 夢中になる |
らんきなる(夢中になる)
「夢中になる」という意味を持つ表現で、「一生懸命取り組む」というニュアンスも含まれています。
例文
この絵、らんきなて描いだんだ。
(この絵は夢中になって描いたんだ。)
山形弁リスト(わ行)
山形弁 | 意味 |
---|---|
わらわら | 急いで |
んだ | そうだね/はい |
んだべが | そうかしら |
んまぐね | よろしくない |
わらわら(急いで)
「急いで」という意味を持つ山形弁。語感から想像される意味とは異なり、動作の速さを指します。
例文
わらわら醤油買ってきてけろ。
(急いで醤油を買ってきてください。)
んだ(そうだね/はい)
「そうだね」や「はい」の意味を持ち、相槌を打つ際によく使われます。山形弁らしい響きが特徴です。
例文
「明日休みなの?」「んだ」
(「明日休み?」「そうだよ。」)
んだべが(そうかしら)
「そうかしら」というニュアンスを含む表現で、会話中の疑問や確認に使われます。
例文
「身長伸びたんじゃない?」「んだべが」
(「身長伸びたんじゃない?」「そうかしら。」)
んまぐね(よろしくない)
「よろしくない」を意味する山形弁で、「美味しくない」というニュアンスでも使われます。
例文
この饅頭んまぐねな~。
(この饅頭、美味しくないね。)
山形弁の特徴的な語尾一覧
山形弁語尾 | 意味 |
---|---|
~けろ | ~してほしい |
~にゃ | ~だよね |
~ねが? | ~ないですか? |
~けろ(~してほしい)
お願いをするときに使う表現で、「~してください」という意味を持つ語尾です。
例文
それ、とってけろ。
(それ、取ってください。)
~にゃ(~だよね)
「~だよね」という同調を表す語尾で、共感を示す際に使われます。
例文
これ、美味しいよにゃー。
(これ、美味しいよね。)
~ねが?(~ないですか?)
「~ないですか?」という疑問を表す語尾で、軽く提案したり尋ねるときに使います。
例文
一緒にいでけんねが?
(一緒にいてくれない?)
山形を訪れる際には、この山形弁リストをぜひ参考にしてみてください!