高知県で話されている独特な土佐弁を、リスト形式でわかりやすくご紹介!
土佐弁の特徴は、発音が非常に明瞭であること。
その理由は、母音「あ・い・う・え・お」を省略せず、丁寧に発音する点にあります。
坂本龍馬やカツオの一本釣り、桂浜などで知られる高知県。そんな高知の魅力を土佐弁を通じて楽しく学んでみませんか?
この特集で学べること
- よく使われる土佐弁の意味や使い方
- 土佐弁に特徴的な語尾の解説
リストは50音順に整理しているので、気になる言葉をすぐにチェックできます!
土佐弁「あ行」まとめ
以下は土佐弁の「あ行」に分類される単語とその意味、使い方の例を紹介します!
土佐弁 | 意味 |
---|---|
あいた | 明日 |
いにや | 帰りなさい |
うんと | よく/とても |
えいちや | 良い |
おっこう | めんどくさい |
あいた
土佐弁で「明日」を指します。
例文
あいた、何か予定ある?
(明日、何か予定ある?)
いにや
「帰りなさい」という意味。
※「もんてくる(帰ってくる)」という土佐弁も存在します。
例文
もう暗くなったけん、いにや。
(もう暗くなったから、帰りなさい。)
うんと
「よく」や「とても」という意味で使われます。
例文
このカツオ、うんと美味しいね!
(このカツオ、とても美味しいね!)
えいちや
「良い」を意味する土佐弁。時には「問題ない」というニュアンスでも使用されます。
例文
ほんとにえいちや!
(本当に良い感じ!)
おっこう
「めんどくさい」を表す表現。全国でも共通する感覚の方言ですね。
例文
おっこうなこと言わんといて。
(めんどくさいこと言わないで。)
土佐弁「か行」まとめ
土佐弁の「か行」に属する単語とその意味、さらに使い方を例文で解説します!
土佐弁 | 意味 |
---|---|
がい | 乱暴/手荒な |
ぎっちり | いつも/頻繁に |
くるめる | 片づける |
けんまい | 細かい |
こわす | (お金を)崩す |
がい
「乱暴」や「手荒な」という意味で使われます。
例文
がいな人やね。
(乱暴な人だね。)
ぎっちり
「いつも」や「頻繁に」というニュアンスを持つ表現です。
例文
ぎっちり、あそこのカツオ食べゆうね。
(いつも、あそこのカツオ食べてるね。)
くるめる
「片づける」や「しまい込む」という意味で使用されます。
※「ひとまとめにする」というニュアンスから派生した言葉のようです。
例文
お客さんが来るき、くるめちょきよ。
(お客さんが来るから、片付けておいてね。)
けんまい
「細かい」を意味する土佐弁です。
例文
けんまい模様が、きれいやね。
(細かい模様がきれいだね。)
こわす
「(お金を)崩す」という意味。物を壊すという意味ではないので注意が必要です。
例文
この1000円、こわしちょってください。
(この1000円、崩してください。)
土佐弁「さ行」まとめ
土佐弁の「さ行」に含まれる単語を、意味や使い方とともにご紹介します。
土佐弁 | 意味 |
---|---|
さどい | すばしっこい |
しいや | しなさい |
せばい | 狭い |
ぞんぞんする | ぞくぞくする |
さどい
「すばしっこい」という意味。動作が素早い様子を表します。
例文
さどい猫やね、捕まらんちや!
(すばしっこい猫だね、捕まえられないよ!)
しいや
「しなさい」という命令を表す表現です。短くて使いやすいのが特徴です。
例文
早うしいや、遅れるで!
(早くしなさい、遅れるよ!)
せばい
「狭い」という意味の土佐弁。狭い場所や通路に対して使われます。
例文
この道、せばいけん、車通るが大変やね。
(この道は狭いから、車が通るのが大変だね。)
ぞんぞんする
「ぞくぞくする」という意味で、寒気や体調不良を表すときに使われます。
例文
朝から体がぞんぞんするがよ。
(朝から体がぞくぞくするんだよ。)
土佐弁「た行」まとめ
土佐弁の「た行」に属する単語とその意味、さらに使い方を例文付きで解説します。
土佐弁 | 意味 |
---|---|
だきな | 汚い/だらしない |
たまらん | 大変 |
つむ | 乗せる |
どういたもんでぇ | どうしたことだ |
だきな
「汚い」を意味しますが、だらしない様子にも使われる言葉です。
例文
掃除せんかったら、部屋がだきなやね。
(掃除しなかったら、部屋が汚いよ。)
たまらん
「大変」という意味で、辛い状況や感情を表します。
例文
毎日暑うて、たまらんがや。
(毎日暑くて、大変だね。)
つむ
「乗せる」という意味で、主に物や人を運ぶ時に使います。
例文
カツオ屋さんまで車につんで行っちょって。
(カツオ屋さんまで車に乗せて行ってよ。)
どういたもんでぇ
「どうしたことだ」という驚きや戸惑いを表す表現。歴史ある土佐弁で、坂本龍馬も使っていたかもしれませんね。
例文
こんなに散らかして、どういたもんでぇ!
(こんなに散らかして、どうしたの!)
土佐弁「な行」まとめ
土佐弁の「な行」に分類される言葉とその意味、使い方を例文とともに紹介します。
土佐弁 | 意味 |
---|---|
なよい | 柔らかい/しなやか |
~にかあらん | ~にそっくり |
ねぶとうなる | 眠たくなる |
のうがわるい | 体調が悪い/使いにくい |
なよい
「柔らかい」を意味する表現で、しなやかなイメージを含みます。
例文
体操しゆうき、あんたの体はなよいやね。
(体操をしているから、あなたの体はしなやかだね。)
~にかあらん
「~にそっくり」という意味で、親子や似ている人を表すときに使います。
例文
あの子、お父さんにかあらんちや。
(あの子、お父さんにそっくりだね。)
ねぶとうなる
「眠たくなる」という意味で、眠気を感じる場面で使われます。
例文
昨日夜更かししたき、今日はねぶとうなるわ。
(昨日夜更かししたから、今日は眠たくなるよ。)
のうがわるい
「体調が悪い」という意味で、調子が悪いときや使いにくい物事にも使えます。
例文
お腹が痛うて、のうがわるいがよ。
(お腹が痛くて、具合が悪いんだよ。)
土佐弁「は行」まとめ
土佐弁の「は行」に属する単語とその意味、さらに例文を紹介します。
土佐弁 | 意味 |
---|---|
はしかい | 体が痒い/短気 |
ぴー | (じゃんけんの)ちょき |
ふてる | 捨てる |
へこい | ずるい |
はしかい
「体が痒い」という意味ですが、短気な性格や荒い気性を指すこともあります。
例文
背中がはしかうて、困るわ。
(背中が痒くて、困るよ。)
ぴー
じゃんけんで「ちょき」を指す言葉です。
例文
勝った!ぴーで決まりやき!
(勝った!ちょきで決まりだ!)
ふてる
「捨てる」を意味する表現。初めて聞くと意味が分かりにくいですが、日常的によく使われます。
例文
いらん物は、ふてちょきや。
(いらない物は、捨てておきなよ。)
へこい
「ずるい」という意味で、不公平なやり方や行動を批判するときに使われます。
例文
あんなん、へこいことせんとってよ。
(そんなずるいことしないでよ。)
土佐弁「ま行」まとめ
土佐弁の「ま行」に属する言葉を、その意味と例文とともに解説します。
土佐弁 | 意味 |
---|---|
まける | こぼれる |
むりむっちゃく | 無理矢理 |
めった | 弱った/参った |
もんてくる | 帰ってくる |
まける
「こぼれる」を意味します。標準語の「負ける」と混同しそうですが、全く異なる意味です。
例文
あ~、ジュースまけたわ。
(あ~、ジュースこぼれたよ。)
むりむっちゃく
「無理矢理」を表す言葉で、無理に物事を押し通す様子を表現します。
例文
サイズが小さいき、むりむっちゃくやったら破れるで。
(サイズが小さいから、無理矢理やったら破れるよ。)
めった
「弱った」や「困った」というニュアンスで、問題や苦労に直面したときに使います。
例文
めったことや、迷子になったがよ。
(困ったな、迷子になっちゃったよ。)
もんてくる
「帰ってくる」という意味で、主に人の帰宅に使われます。
例文
やっとお母さんがもんてくるがよ。
(やっとお母さんが帰ってくるよ。)
土佐弁「や行」まとめ
土佐弁の「や行」に分類される言葉とその意味、使い方を例文とともにご紹介します。
土佐弁 | 意味 |
---|---|
やまった | しまった/やってしまった |
やりもって | ~をやりながら |
ようだい | 余計なこと |
やまった
「しまった」という意味で、何か失敗したときや後悔するときに使います。
例文
やまった!財布を忘れてきた!
(しまった!財布を忘れてきた!)
やりもって
「~をやりながら」を表す言葉で、動作を同時進行で行う際に使われます。
例文
テレビをやりもって、宿題をしよる。
(テレビを見ながら、宿題をしている。)
ようだい
「余計なこと」という意味で、無駄な言動や行動に対して使われる表現です。
例文
ようだいばっかり言うて、仕事が進まんがよ。
(余計なことばっかり言って、仕事が進まないよ。)
土佐弁「ら行」まとめ
土佐弁の「ら行」に属する単語を、その意味と例文付きでご紹介します。
土佐弁 | 意味 |
---|---|
らつしがない | 乱雑 |
らんぽう | ランプ |
らつしがない
「乱雑」を意味し、散らかっている様子や整っていない状態を表現します。
例文
らつしがない部屋を、ちゃんと片付けや。
(乱雑な部屋を、ちゃんと片付けなさい。)
らんぽう
「ランプ」を指す言葉で、暗い場所での照明を表します。
例文
暗うなったき、らんぽうつけてみようか。
(暗くなったから、ランプをつけてみようか。)
土佐弁「わ行」まとめ
土佐弁の「わ行」に該当する言葉を、その意味と使い方を例文付きでご紹介します。
土佐弁 | 意味 |
---|---|
わやにすな | 馬鹿にするな |
わりことし | 悪さをする男の子 |
われ | お前/君 |
わやにすな
「馬鹿にするな」という意味で、侮辱的な態度に対する抗議として使われます。
例文
ちっちゃいからって、わやにすんなよ。
(小さいからって、馬鹿にするなよ。)
わりことし
「悪さをする男の子」を指し、いたずら好きな子どもへの呼び名です。
例文
隣の家の子、ほんまにわりことしやねえ。
(隣の家の子、本当に悪さをする男の子だね。)
われ
「お前」や「君」を意味する言葉で、親しい間柄や砕けた会話で使われます。
例文
われ、大きゅうなったねえ。
(君、大きくなったね。)
土佐弁の特徴的な語尾まとめ
土佐弁で特徴的な語尾を、その意味や使い方を例文とともに解説します。
土佐弁語尾 | 意味 |
---|---|
~き | ~から/~ので |
~しゆう | ~している(現在進行形) |
~せないかん | ~しなければならない |
~ぜよ | ~だよ(確定表現) |
~き
「~から」という理由や原因を表す語尾で、柔らかいニュアンスも含みます。
例文
雨が降るき、外に行かん。
(雨が降るから、外に行かない。)
~しゆう
「~している」を意味し、現在進行形を表す語尾。
例文
窓の外で風が吹きゆうね。
(窓の外で風が吹いているね。)
~せないかん
「~しなければならない」を表現する語尾で、義務や必要性を強調します。
例文
この仕事、今日中に終わらせないかんがよ。
(この仕事、今日中に終わらせなければならないよ。)
~ぜよ
「~だよ」という確定的な語尾。歴史的な場面や坂本龍馬を連想させる表現ですが、現代ではあまり使われていません。
例文
「何を見ゆうが?」「龍馬伝ぜよ。」
(「何を見ているの?」「龍馬伝だよ。」)
坂本龍馬やカツオで有名な高知県、観光にぴったり!
高知を訪れる際は、ぜひ土佐弁リストを活用してみてくださいね。