【大分県の方言の魅力】かわいらしい表現や心ときめく告白フレーズを大解剖!

方言

温泉地として知られる大分県は、別府や湯布院などの温泉だけでなく、ユニークで愛らしい方言でも有名です。

語尾に「ちゃ」や「ち」を加えたり、「て」が「ち」「ちぇ」「ちょ」に変わる特徴は、聞く人の心をくすぐるかわいさがあります。

この記事では、大分方言のキュートな単語や、方言を使った素敵な告白フレーズをご紹介します!

また、大分方言には意外にも「怖い意味を含む言葉」が隠れていることも。さらに、語尾の「ちゃ」の影響で、他の地域の人から「ラムちゃんみたい!」と言われることもあるとか。その理由も一緒にチェックしていきましょう。

この記事でわかること

  • 大分方言の基本的な特徴
  • かわいい大分方言の単語リスト
  • 大分方言で心をつかむ告白フレーズ7選
  • 実は注意が必要な、大分方言に含まれる怖い意味
  • 大分方言とアニメキャラクター「ラムちゃん」の意外なつながり

大分方言の特徴

大分県では地域ごとに方言が異なり、大きく5つのエリアに分類されます。

  • 東北海岸エリア: 杵築市や国東市など、瀬戸内海沿いの地域
  • 南部海岸エリア: 別府市、湯布院、大分市など豊後水道に面した地域
  • 西部エリア: 玖珠町や日田市、中津市など、福岡や熊本に隣接する地域
  • 北部エリア: 別府市、宇佐市、中津市など県北部を中心とする地域
  • 南部エリア: 豊後大野市や佐伯市など、宮崎県に近い地域

同じ県内でも、地域ごとに異なる方言が話されているのが特徴です。

こうした違いが生まれた背景には以下のような理由があります。

  1. 山岳地帯に囲まれていたため、他地域との交流が少なかったこと
  2. 小規模な藩が複数存在していたこと

さらに、大分は本州や四国と海を介して交流があったため、他の地域の言葉が取り入れられ、大分特有の方言が形成されたと考えられています。

イントネーションや文法の違いも地域ごとにあり、九州地方の一般的な方言で知られる「ばい」や「たい」、接続詞「ばってん」などが使われない地域もあります。一方、中国地方や高知県の言葉の影響を受けた結果、「きつい」と感じられる表現もありますが、「~ちゃ」や「~と」といった可愛らしい語尾が特徴で、「女性が話すと魅力的」と言われることもあります。

大分方言のかわいい語尾例

大分方言の語尾 標準語の語尾
~ちゃ・~ち ~よ・~だ・~だよ・~です
~と・~やに・~たい ~よ・~だ・~だよ
~って ~っち
~している ~ちょる・~ちょん
~やけん ~だから・~なので
~じょう・~じょん ~のことばかり
~なりよん ~なる・~なっている

同じ意味でも、地域ごとに異なる語尾が使われるのが特徴的です。この違いが、聞く人にとって新鮮で、方言の魅力となっています。

大分方言のキュートな単語リスト

ここでは、大分県で日常的に使われる、かわいらしい響きを持つ方言を例文とともにご紹介します。

大分方言 意味
いけん 行けない
えらしー かわいい
がまだす がんばる
こうて 買って
しゃっち・しゃって 無理に・わざと
しらしんけん 一生懸命
ずるきー・ずりきー ずるい
なしか? なんで?
にごじゅー お手上げ
ほおたん
めんどしー 恥ずかしい

いけん

「行けない」を意味する方言ですが、否定的な表現ながらもどこか柔らかく聞こえます。

例文
今日はちいと気分がのらんけん、いけんかもしれん。
(今日は少し気分が乗らないから、行けないかもしれない。)

えらしー

「かわいい」という意味で、大分では褒め言葉として使われます。

例文
あの子の笑顔、ほんとにえらしーんよね!
(あの子の笑顔、本当にかわいいよね!)

がまだす

「がんばる」という意味で、大分を代表する方言のひとつです。

例文
明日の試験、がまださんといかんばい!
(明日の試験、頑張らなきゃいけないね!)

こうて

「買って」を意味し、甘えたようなニュアンスが特徴的です。

例文
あの本、どうしても読みたんよ。こうてくれん?
(あの本、どうしても読みたいの。買ってくれない?)

しゃっち・しゃって

「無理に」や「わざと」を意味します。

例文
しゃっち誘うたら、嫌がられるんやない?
(無理に誘ったら、嫌がられるんじゃない?)

しらしんけん

「一生懸命」という意味で、「しら」が付くことで強調されます。

例文
大会のために、しらしんけん練習しよるんよ。
(大会のために、一生懸命練習しているんだよ。)

ずるきー・ずりきー

「ずるい」という意味を持つ言葉で、語尾がかわいらしい印象を与えます。

例文
あいつ、かっこいいだけやなくて頭もええとか、ほんとずるきーよな。
(あの人、かっこいいだけじゃなくて頭も良いなんて、ほんとにずるいよね。)

なしか?

「なんで?」という疑問を表現するフレーズです。

例文
あんたが来るって言ったのに、なしか来んかったん?
(あなたが来るって言ったのに、なんで来なかったの?)

にごじゅー

「お手上げ」という意味で、ユニークな表現です。

例文
その問題は難しすぎて、もうにごじゅーやわ。
(その問題は難しすぎて、もうお手上げだよ。)

ほおたん

「頬」を意味し、語尾に「たん」が付くことで愛らしさが増します。

例文
その言葉にどぎまぎして、ほおたんが赤うなったわ。
(その言葉にドキドキして、頬が赤くなったよ。)

めんどしー

「恥ずかしい」という意味で、顔を上げられない様子を表現しています。

例文
めんどしーけん、写真とか撮らんでや!
(恥ずかしいから、写真とか撮らないでよ!)

大分方言で伝えるキュートな告白7選

ここでは、大分方言の特徴的な単語や語尾を活かした、心をくすぐる告白フレーズをご紹介します。

1. あなたが好きやけん、一緒になろうち?

「あなたが好きだから、一緒にいよう?」

シンプルながらも、方言ならではの柔らかさが心に響きます。「やけん」や「~ち?」といった語尾が、特にかわいらしいですね。大分では「あなた」を「あが」と表現することもあります。

2. あなたがしんけん、しらしんけん好きなんよ!

「あなたのことが本当に、ものすごく好きなんだ!」

一途な想いがストレートに伝わるフレーズです。「しんけん」や「しらしんけん」という言葉は「とても」「すごく」といった強調を意味し、思いの強さを引き立てます。

3. なんでか分からんけど、あなたんことばっか考えちょん。

「なんでか分からないけど、あなたのことばかり考えてる。」

直接的な言葉を避けつつ、気持ちをさりげなく伝える方法です。「~じょー」が「~ばかり」を意味するのが特徴的で、可愛らしさが漂います。

4. あなたのことが気になりすぎて、胸がせちいんよ。

「あなたのことが気になりすぎて、胸が苦しい。」

切ない気持ちを表現する言葉で、「せちい」という方言がポイントです。「切ない」以外にも「つらい」や「面倒」という意味を持つ言葉ですが、ここでは恋心の苦しさを表現しています。

5. あなたと一緒におると、ドキドキして顔が赤うなるっちゃ。

「あなたと一緒にいると、ドキドキして顔が赤くなっちゃう。」

感情をストレートに伝えずとも、相手に好意が伝わるフレーズです。一緒にいて赤面するほどの想いを伝えられると、思わずキュンとしてしまいそうですね。

6. 傘、わざと忘れたんよ。しゃっちね。

「傘、わざと忘れちゃったの。」

好きな人と相合傘をしたい気持ちを可愛く表現する言葉。「しゃっち」という方言が、ほんのり甘えたニュアンスを加えています。

7. 初めて見たときから、えらしーって思いよったんよ。

「初めて見たときから、かわいいと思ってたんだ。」

褒め言葉の代表である「えらしー」を使ったフレーズ。シンプルながら、真心が伝わる告白のひとつです。大分方言の中でも特に使いやすい表現なので、ぜひ覚えてみてください。

大分方言「ちちまわす」の本当の意味とは?実は怖い表現に注意

これまで大分方言のかわいらしい単語や語尾をご紹介してきましたが、その一方で、実は怒りを表す怖い意味を持つ言葉もあります。

例えば「ちちまわす」という言葉。一見すると可愛らしい響きですが、実際には怒りを示すときに使われます。

アニメ「あたしンち」では、大分出身の主人公の両親が「ちちまわす!」と叫ぶシーンが注目を集めました。このセリフは、主人公を叱る際に使われ、「どういう意味なの?」と話題になったことがあります。

実際には、「ちちまわす」「ちちころす」「ちまわす」など、地域によって表現が少しずつ異なります。「ちちころす」には分かりやすく強い言葉の印象がありますが、「ちちまわす」や「ちまわす」は響きだけ聞くと、怒りの表現とは思えない場合もあります。

また、「はがいい」という言葉も要注意です。この表現は「腹立たしい」を意味しますが、「歯が良い」と褒められたと勘違いすると、相手の怒りに気付けない可能性があります。その結果、後から思わぬトラブルに発展するかもしれません。

実は怖い意味を持つ大分方言の例

方言 意味
どぉくんな ふざけるな
さじぃ 抜け目のない姑息なやつ
とぼけんな 嘘をつくな

これらの言葉は、軽い怒りではなく、強い感情を表現するときに使われます。方言を知らない人にとっては、会話の中でこれらの言葉が突然出てきた際に、相手が怒っていると気付けない場合もありそうです。

かわいらしい方言と合わせて、こうした注意が必要な表現も知っておくことで、大分方言への理解がより深まるでしょう。

5-1. 大分方言「~ちゃ」とラムちゃんの関係は?

大分方言の特徴的な語尾「~ちゃ」は、その響きから「ラムちゃんみたい」と言われることがありますが、果たしてラムちゃんの話す言葉と関係があるのでしょうか?

「~だっちゃ」や「~っちゃ」といった表現が使われるのは、仙台弁や鳥取県の因州弁、新潟県の佐渡弁などです。一方で、「~ちゃ」を使う方言には、大分方言のほか、富山弁、山口弁、宮崎弁などがあります。

ただし、大分方言では「だっちゃ」のように「だ」を含む形ではなく、「~っ」も使わないため、直接的なルーツとは考えられていません。

漫画『うる星やつら』の作者、高橋留美子さんは新潟県出身で、デビュー作には千葉方言「~だっぴゃ」を話す登場人物が登場します。また、高橋さんが影響を受けたと言われる井上ひさしさんの小説には仙台弁の「~だっちゃ」が使われています。

これらの背景から、千葉方言の「~だっぴゃ」と仙台弁の「~だっちゃ」を組み合わせたのが、ラムちゃんの話し方のモデルとされています。

つまり、大分方言の「~ちゃ」はラムちゃんの言葉そのもののルーツではありませんが、響きが似ているため「ラムちゃんっぽい」と感じる人が多いのかもしれませんね。

大分方言の魅力まとめ

大分県の方言には「しんけん」「ずるきー」など、標準語にはないかわいらしい表現がたくさんあります。語尾の「~ちゃ」や「~ち」は、聞くだけでキュンとしてしまうポイントです。

ぜひ、大分方言のキュートな単語や表現を覚えて、日常で使ってみてください!

大分方言にはユーモアも含まれていて、「怖い言葉もあるけど、かわいい表現もたくさんあるちゃ!」といった楽しさも味わえます。

「大分方言、しんけんかわいいけん、使うちくりい!」
(大分方言、本当にかわいいから、ぜひ使ってみてね!)

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