皆さんは「ザンギ」という言葉を耳にしたことがありますか？
北海道ではよく知られた言葉で、地元の人々にとっては馴染みのある存在ですが、北海道以外の地域ではあまり知られていないかもしれません。
この記事では、ザンギの名前がどのようにして生まれたのか、その調理方法や特徴について解説します。また、唐揚げとの違いについても触れながら、両者の魅力をお伝えしていきます。
ザンギとはどのような料理なのか？
ザンギとは、食材に粉をまぶし、油で揚げて仕上げる料理の一つで、特に鶏肉を使用したものを指すことが多いです。
鶏肉以外にも、タコを使った「タコザンギ」や、鮭を使った「鮭ザンギ」といった、さまざまな種類が存在するのもザンギの特徴の一つです。
ただし、ザンギと唐揚げは同じように見えても、味付けや調理方法に違いがある場合があります。この点については後ほど詳しく解説します。
ザンギという名前の由来
「ザンギ」という名前がどのようにして生まれたのかには、複数の説が存在しています。それぞれの説を詳しく見ていきましょう。
1. 中国語が由来しているという説
中国語で「炸鶏（ざーぎー）」や「炸子鶏（ジャーズージー）」といった、鶏の唐揚げを意味する言葉が変化して「ザンギ」になったとする説が有力です。この説は、語源の響きが似ていることから、多くの人に支持されています。
2. 北海道釧路市の飲食店が名付けた説
北海道釧路市にある老舗飲食店「鳥松」の店主が、運を呼び込むために「炸鶏（ざーぎー）」に「ん」を加えて「ザンギ」と命名したというエピソードがあります。
3. 調理方法が関係している説
鶏肉を骨ごと切る「散切り（ざんぎり）」という調理方法が、そのまま名前の由来になったとする説もあります。調理技法に基づいた命名は、料理名の付け方としてよくあるパターンです。
4. 愛媛県の郷土料理「せんざんき」が関係している説
愛媛県今治市には、「せんざんき」と呼ばれる鶏の唐揚げがあります。この料理が北海道に伝わり、訛って「ザンギ」と呼ばれるようになったのではないか、という説です。
ザンギと唐揚げの違い
ザンギと唐揚げは似た料理ですが、いくつかの違いがあります。そのポイントを整理してみましょう。
- 味付けの濃さ
ザンギは濃い味付けをすることが多く、唐揚げは比較的薄味で仕上げることが一般的です。 - 下味の有無
ザンギは肉に下味をつけてから揚げます。一方で唐揚げは、衣や粉に味をつけて揚げる場合もあります。 - 衣の種類
ザンギの衣は片栗粉や小麦粉、卵を使うことが一般的ですが、唐揚げではパン粉などを加えることもあります。
ただし、これらの違いは地域や家庭の調理法によって異なるため、明確な区別がつかない場合も多いです。
ザンギという呼び名が使われている地域
ザンギという名前は北海道だけに限らず、他の地域でも使われています。
例えば、愛媛県今治市では「せんざんき」と呼ばれる郷土料理があり、これが「ザンギ」として広まった可能性があります。また、山形県の一部地域でも、ひと口大に切った唐揚げを「ザンギ」または「ザンキ」と呼ぶことがあります。
まとめ
ザンギと唐揚げには名前や調理法に違いがありますが、どちらも美味しい揚げ物料理であることに変わりはありません。
地域や家庭ごとに異なる味や作り方を楽しみながら、ザンギと唐揚げ、それぞれの魅力を味わってみてはいかがでしょうか？
食文化の違いを知ることで、新しい視点から料理を楽しむことができるかもしれません。
