納豆のルーツと意外な魅力を徹底解説!効果や種類、市販のおすすめ商品までまるわかり

料理・食品

日本の食卓に欠かせない存在でありながら、独特のにおいや粘り気が苦手という人も少なくない納豆。そんな納豆はいったいいつから食べられてきたのでしょうか? 本稿では、納豆にまつわるさまざまな起源説や歴史的背景から、健康や美容へのうれしい効果、そしてバラエティ豊かな種類や市販商品の人気ランキングまで、詳しくご紹介していきます。納豆をもっと楽しむためのワンポイント情報もあわせてお届けしますよ!

1. 納豆の歴史に迫る! いつ誕生したの?

納豆は、日本を代表する発酵食品のひとつです。その粘りと特有の香りは、「好き嫌いがはっきり分かれる」と言われがち。しかし、その独自の風味を愛する人々も多く、全国的に根強い人気を誇っています。

ところが、納豆がいつから日本の食卓に登場していたかについては、実ははっきりとした文献が見つかっていません。主に考えられているのは「わらに付着する納豆菌(枯草菌の一種)が、大豆を自然に発酵させたのが始まり」とされる説です。ですが、どの時代・どの地域で最初に誕生したかについてはいくつもの伝承があり、研究者によっても見解が分かれています。

2. いろいろな起源説

ここでは、代表的な4つの説をご紹介します。いずれも有名なエピソードがあり、それぞれに「なるほど」と思わせるストーリーがあるのが興味深いところです。

● 縄文~弥生時代にすでに存在していた?

  • 稲ワラと大豆の組み合わせ
    縄文時代末期から弥生時代にかけて、住居内で稲ワラが敷かれていた可能性が高いとされています。大豆そのものは硬く、生のまま食べるのは難しかったため、煮豆にして口にしていたと考えられます。
  • 自然発酵による発見
    もし煮豆がワラの上にこぼれたまま放置されれば、そこに含まれる納豆菌によって自然発酵がおこり、糸を引く食べ物ができあがったのではないか…というのがこの説のポイントです。

● 平安時代の武将「八幡太郎義家」由来説

  • 源義家(1039~1106年)と納豆
    八幡太郎義家は、後の鎌倉幕府を開いた源氏一族の先祖にあたる人物。その遠征中、大豆を煮て馬のエサとして俵に詰め、携行していました。
  • 急ぎで熱いまま俵へ
    戦が長引いていたため、じゅうぶん乾燥させる暇もなく、熱い煮豆をそのまま俵に詰めたところ、発酵がすすんで糸を引く大豆が出来上がったと伝わります。
  • 秋田や茨城に残る「発祥の地」伝承
    義家が奥州へ向かう際に通過した地域のいくつかで「納豆の発祥」とされており、秋田県横手市や茨城県水戸市にも、その言い伝えが残されています。

● 南北朝時代の京都説

  • 光厳天皇と納豆の逸話
    京都の常照皇寺には、在位1331~1333年の光厳天皇の絵巻があり、そのなかでワラに包まれた煮豆が糸を引いていたという記述が見られるとのこと。
  • 献上品が腐ったわけではなかった!
    はじめは「腐ってしまったのではないか」と思われた煮豆でしたが、いざ口にしてみると想像以上に美味しかったため、天皇も驚きだったと言われています。

● 安土桃山時代の熊本説

  • 加藤清正の遠征時
    戦国武将・加藤清正(1562~1611年)が豊臣秀吉の命により遠征した際、馬の背に煮豆の俵を積んでいたところ、自然に発酵し糸を引くようになったというエピソードです。
  • 時代を超えて残る伝承
    歴史背景や物資の不足など、他の「武将発祥説」と共通する要素も多く、戦国時代特有のエピソードとして広まっています。

3. 納豆に含まれる栄養素と効果

納豆は「健康志向の人が日々積極的に取り入れたい食品」の代表格と言われることも多いですが、その根拠はどこにあるのでしょうか? ここからは、納豆が秘める栄養的価値に迫ります。

3-1. 主な健康メリット

  • 血液をサラサラに
    納豆に含まれる代表的な酵素「ナットウキナーゼ」は、血液中の血栓(血のかたまり)を分解しやすくする働きがあると報告されています。
  • 免疫力の向上
    ナットウキナーゼなどの作用によって体内のめぐりが良くなり、免疫機能のサポートが期待できるとされます。

3-2. 美容&エイジングケアへの期待

  • ポリアミンで老化防止
    納豆菌には「ポリアミン」という成分が多く含まれ、細胞の新陳代謝を促すことで、エイジングケアに効果があるのではと注目されています。
  • ビタミンB群の充実
    ビタミンB2やB6などが豊富に含まれ、美肌や健康的な髪・爪を保つ手助けをしてくれます。

3-3. 血栓予防と免疫力アップ

  • 血流の改善
    血流がスムーズになることで、脳梗塞や心筋梗塞、動脈硬化などのリスクを下げると言われています。
  • 体全体の防御力をサポート
    納豆菌は「善玉菌」を増やすのに一役買うため、腸内環境のバランスを整え、免疫力を底上げしてくれます。

3-4. 腸内環境を整え、便秘対策に

  • 耐熱性に優れた納豆菌
    胃酸などにも負けずに腸に届く納豆菌は、悪玉菌の増殖を抑え、乳酸菌・ビフィズス菌の働きを応援します。
  • 食物繊維との相乗効果
    大豆そのものの食物繊維が豊富なため、便秘解消に役立つと考えられています。お通じが改善されることで、肌荒れ対策やダイエットのサポートにつながるとも言われています。

3-5. ホルモンバランスをサポート

  • アグリコン型イソフラボン
    大豆に含まれるイソフラボンが、発酵を経て体に吸収されやすい形になるのが納豆の魅力。女性ホルモンに似た働きをするとして、更年期障害の軽減や骨の健康維持などが期待されます。
  • 乳がん予防の可能性
    ホルモンバランスを調整する働きにより、がんリスク低減につながる可能性もあると言われ、研究が進められています。

3-6. 骨を強くする

  • カルシウムも豊富
    納豆には意外と多くのカルシウムが含まれており、骨粗しょう症や加齢による骨のもろさを防ぐためにも、幅広い年齢層におすすめできます。
  • ビタミンK2の存在
    骨形成にかかわるビタミンK2も納豆の特徴的な栄養素のひとつ。骨の強度維持に大切な成分として注目されています。

4. 納豆をさらにおいしく&効果的に食べるコツ

せっかく栄養豊富な納豆を食べるなら、より効果が高くなるような工夫をしたいですよね。ここでは、日常でできる簡単なポイントをまとめました。

● かき混ぜ回数は50回以上が目安?

  • 納豆はよく混ぜるほど納豆菌が増えて、あの独特の粘りも強くなります。
  • 市販のたれやからしを入れるのは、よく混ぜた後のほうがベターと言われます。

● キムチや生卵との相性

  • キムチに含まれる乳酸菌は納豆菌の活性をサポート! 一緒に食べるとW発酵食品パワーが期待できます。
  • 生卵のタンパク質も納豆菌を増やす手助けをしてくれると言われています。

● 冷蔵庫で数日間「寝かせる」楽しみ方

  • 買ってきたばかりの納豆よりも、冷蔵庫で3日ほど熟成させた納豆のほうが、納豆菌の数が増えるという説があります。
  • ただし、賞味期限を過ぎないように注意が必要です。適度に日数を調整しておいしくいただきましょう。

5. 納豆にはこんなに種類がある!

一口に「納豆」と言っても、味わいから製法、見た目にいたるまで実はとても多彩です。代表的な種類をご紹介します。

● 粒納豆(丸大豆)

  • 一般的に最もよく見かける納豆
  • 皮付きの大豆を蒸して納豆菌を加えたもの
  • 大豆の食感がしっかり残り、歯ごたえを楽しめる

● ひきわり納豆

  • 大豆を砕いて皮を取り除いてから発酵させる
  • 口当たりがなめらかで、粘りも強く感じられる
  • 納豆初心者やお子さんにも食べやすい

● わら納豆

  • 稲わらに直接煮豆を詰め込み、わらの天然納豆菌で発酵させる昔ながらの製法
  • 独特の香りや風味が強く、手作り感を味わえる
  • 現代では少数ながら専門店で販売されている

● 糸を引かない「寺納豆」

  • 納豆という名前がついていても、麹菌を使って発酵させるため糸は引かない
  • 塩分が強く、熟成した味噌や醤油のようなコクがある
  • 昔は「保存食」として活用されていた

● 米沢生まれの「五斗納豆」

  • 納豆に塩と麹を加え、発酵・熟成を進めたもの
  • 山形県米沢市で冬の保存食として古くから作られ、商品名「雪割納豆」としても知られる
  • 塩気と旨味が凝縮され、おかずにもおつまみにもぴったり

6. 市販の納豆 人気ランキング10選

スーパーやコンビニで手軽に手に入る市販納豆は数多くのメーカーから発売されています。ここでは、口コミや売れ行きを参考にした人気商品をピックアップしてみました。

  1. おかめ納豆 極小粒(タカノフーズ)
    • 粒の大きさが均一で混ぜやすい
    • 添付タレとの相性も良く、万人ウケする定番
  2. 金のつぶ パキッ!とたれ とろっ豆(Mizkan)
    • パキッと割ってタレを出す独特の容器が人気
    • ねばりが柔らかく、さらっと食べやすい
  3. 金のつぶ 国産ひきわり(Mizkan)
    • きめ細かなひきわりタイプ
    • 発酵の香りが強すぎず、納豆ビギナーにもおすすめ
  4. おかめ納豆 国産丸大豆納豆(タカノフーズ)
    • 国産大豆を使用し、より大豆の風味を楽しめる
    • 豆の形がしっかり残り、食感重視の方に好評
  5. おろしだれ納豆 極小粒(あづま食品)
    • 付属の大根おろし風タレがさっぱりしている
    • 夏場など、さわやかな味わいを求めるときにピッタリ
  6. くめ納豆 金印くめ納豆 極小粒(Mizkan)
    • 「くめ納豆」ブランドで知られる安定のクオリティ
    • クセが少なく毎日飽きずに食べやすい
  7. 金のつぶ たれたっぷり! たまご醤油たれ(Mizkan)
    • 卵かけごはん風の味わいが手軽に楽しめる
    • 甘さとコクのバランスが絶妙
  8. おかめ納豆 旨味ひきわり 昆布だしたれ付(タカノフーズ)
    • ひきわりと昆布だしの組み合わせで風味豊か
    • ごはんのお供に最適な薄味仕立て
  9. おろしだれ納豆(あづま食品)
    • 大根おろし風味でさっぱりとした後味
    • 粒のサイズもほどよく、朝食にも◎
  10. 旨味 まろやか昆布だし 極小粒(タカノフーズ)
  • 昆布だしが引き立つ、まろやかな塩味
  • 熱々のごはんだけでなく、冷ややっこにかけるのもおすすめ

7. 工場見学や博物館でさらに納豆を探究!

「もっと納豆について知りたい」という納豆ファンには、実際に製造現場を見学できる施設や、納豆の歴史を学べる博物館の訪問がおすすめです。

  • タカノフーズ 水戸工場の工場見学
    • 納豆ができる過程をじっくり見学できる
    • 試食コーナーで出来立てを味わえることも!
    • 直売所でお土産を買って帰るのも楽しみのひとつ
  • 納豆博物館
    • 納豆の起源に関する展示やパネルが充実
    • 納豆の製造工程や、地域特有の納豆文化を知るチャンス

8. 納豆の日をきっかけに、日々の食卓へプラス

毎年7月10日は「納豆の日」とされ、各地でイベントやキャンペーンが行われることもあります。これを機に、日常の食卓に納豆を取り入れてみるのはいかがでしょうか? そのねばねばパワーと豊富な栄養成分は、私たちの健康や美容に大きく貢献してくれます。

  • 朝食で取り入れる
    ごはんにかけるだけでなく、トーストやオムレツの具材など、洋食とのアレンジも意外なおいしさを発見できます。
  • 夜食にもおすすめ
    低カロリーで良質なタンパク源として、夜食に食べても罪悪感が少ないのがうれしいところ。
  • バラエティ豊かな楽しみ方
    キムチ、ネギ、めかぶ、オクラなど、相性の良い食材はたくさんあるので、自分好みのカスタマイズを見つけてみましょう。

納豆は単なる「ねばねば食品」ではなく、古来より日本人の食文化に深く根ざしてきた貴重な発酵食。その歴史や風味、健康効果を知ると、苦手意識がある人も少し興味がわくかもしれません。さらに好きになった人は、ぜひ工場見学や博物館ツアーなどに参加して納豆の魅力を深堀りしてみてください。日々の食卓に納豆をプラスするだけで、体の内側から元気と美しさをサポートしてくれるはずです。ぜひ、お好みの銘柄を見つけておいしく続けてみてくださいね。

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