【長野県の方言まとめ】日常会話で登場する「するしない?」をわかりやすく解説!

方言

長野県の方言には、地域特有の魅力がたくさん詰まっています!

長野県は北信、東信、中信、南信といったエリアごとに使われる言葉が異なり、同じ県内でも方言に大きな違いがあります。これは、長野県が広大な面積を持ち、さらに日本で最も多くの県と隣接していることが要因とされています。

標準語に近いと思われがちなイントネーションですが、実は独特の抑揚があり、標準語で話すと「県外の人だ」とすぐに気づかれてしまうほどです。例えば、「いちご」では「い」の音を高く読み、「いつ?」では「つ」の音を強調します。

また、他県の人に「どっちなの?」と突っ込まれることが多い「~するしない?」という表現は、長野県特有のユニークな言い回しとして知られています。

この記事では、長野県全域でよく使われる言葉から、地域特有の表現まで例文とともに詳しく紹介します。ちょっと分かりにくいけれど、どこか親しみやすくて魅力的な長野県の方言を、ぜひ楽しんでください!

記事でわかること

  • 長野県でよく使われる方言の意味や使い方
  • 長野県方言に特徴的な語尾の解説
  • 50音順にまとめた長野県方言リストで気になる単語もすぐにチェック可能!

長野県の方言集【あ行】

ここでは、長野県特有の言葉を「あ行」から紹介します。それぞれの言葉に意味や使い方、例文も添えていますので、長野の方言の魅力をぜひ感じてください!

長野県の方言と意味

方言 意味
あばね さようなら
いただきました ごちそうさまでした
うら 後ろ
おごっつぉ ごちそう
おれ・おら

あばね

「さようなら」を意味する言葉で、親しい間柄での別れ際によく使われます。他にも「またね」のニュアンスを含む「あばな」「あばする」という表現もあります。「あばよ」と間違えないようにご注意を。

例文
「あばね。明日から夏休みだで、しばらく会えんくてさみしいな」
(さようなら。明日から夏休みだから、しばらく会えなくてさみしいね)

いただきました

「ごちそうさまでした」の意味で使われ、食事を終えたときに言う言葉です。特に学校の給食の場面で耳にすることが多いです。ちなみに「いってきました」は「ただいま」という意味になるのも興味深いですね。

例文
「今日の給食のカレー、えれえうまかった!いただきました!」
(今日の給食のカレー、すごくおいしかった!ごちそうさまでした!)

うら

「裏」ではなく「後ろ」を指す言葉です。方言を知らないと戸惑ってしまいそうですが、地元ではよく使われます。

例文
「前が混んでるで、もっとうらに下がってくれな」
(前が混んでいるから、もっと後ろに下がってくださいね)

おごっつぉ

「ごちそう」を意味する言葉で、豪華な食事の場面で使われます。「ごちそうさま」は「おごっそぉ」とも表現します。響きが似ているため覚えやすいですね。

例文
「今日はおらの誕生日だもんで、おごっつぉいっぱい出してくれるだら?」
(今日は私の誕生日だから、ごちそういっぱい出してくれるよね?)

おれ・おら

「私」を指す表現で、日常的に使われます。「おれた(私たち)」「おれち(私の家)」「おらほ(私たちの)」と活用形も豊富です。

例文
「おれ、雷だっつぁま、めった怖いんだ」
(私は雷がすごく怖いんです)

長野県の方言には、地域の文化や人々の温かみが詰まっています。ぜひ覚えて使ってみてください!

長野県の方言【か行】

ここでは、長野県の特徴的な方言を「か行」に分けて紹介します。それぞれの意味や使い方、例文も併せて解説します!

長野県の方言と意味

方言 意味
くれる(中信) あげる
こうで 腱鞘炎(手首の筋が痛む状態)
ごしてー ひどく疲れている様子
ごむせー(北信・南信) 汚い
こわい 濃い(北信)/ 固い(南信)

くれる(中信地方)

この言葉は標準語の「くれる」とは異なり、自分が相手に何かを「あげる」という意味で使われます。他県の人には少しややこしく感じられる表現ですね。

例文
「3時間ごとに赤ちゃんにミルクをくれるのは、寝る間もなくて大変だな」
(3時間ごとに赤ちゃんにミルクをあげるのは、寝る間もなくて大変ですね)

こうで

「腱鞘炎」を指す言葉で、手首や腕の筋肉が痛くなる状態を表します。地域によっては「そがこ」や「そらうで」とも言われています。

例文
「発表会前だからって練習しすぎてこうでになったらどうするの?」
(発表会前だからって練習しすぎて腱鞘炎になったらどうするの?)

ごしてー

非常に疲れた状態を意味する方言です。単なる「疲れた」だけでなく、体が動かないほどの疲労感を表します。

例文
「運動会で張り切りすぎて、めちゃくちゃごしてーわ。早く休みたい!」
(運動会で張り切りすぎて、すごく疲れたよ。早く休みたい!)

ごむせー(北信・南信)

「汚い」という意味ですが、イントネーションが「ゴム製」に似ているため、誤解を招くこともあります。

例文
「部屋がすごくごむせーじゃん!泥棒でも入ったの?」
(部屋がものすごく汚いね!泥棒でも入ったの?)

こわい

意味が地域によって異なるユニークな方言です。北信では「濃い」、南信では「固い」を意味します。

例文
「このお菓子、味がこわいし、食感もこわいから作り直そうよ」
(このお菓子、味が濃いし、固いから作り直そうよ)

長野県の「か行」の方言には、地域特有の文化や言葉遣いが色濃く反映されています。ぜひ地元で実際に使われる様子を想像しながら楽しんでください!

長野県の方言【さ行】

ここでは、長野県の「さ行」の方言を取り上げます。それぞれの意味や特徴、使い方を例文付きで紹介しているので、方言の魅力を感じてみてください!

長野県の方言とその意味

方言 意味
しみる 冷える・凍える
しょうしい(北信) 恥ずかしい
ずく やる気・気力
せう(東北信) 言う

しみる

「冷える」や「凍りつくほど寒い」という意味を持つ表現です。「傷がしみる」の意味とは異なるので、注意が必要です。寒さを強調したいときによく使われます。

例文
「今年は雪が多いもんで、毎日しみるよね」
(今年は雪が多いから、毎日寒いよね)

しょうしい(北信地方)

「恥ずかしい」を意味する表現です。「笑止」から派生した言葉で、昔の日本語の名残を感じられる言葉です。印象的な響きで覚えやすいのが特徴です。

例文
「人が多いとこで転んじゃって、めちゃくちゃしょうしいわ」
(人が多いところで転んじゃって、とても恥ずかしいよ)

ずく

長野県で広く使われる言葉で、「やる気」や「物事に取り組む気力」を表します。「ずくなし」という表現で「怠け者」という意味になることも。標準語にぴったり当てはまる言葉がなく、独特のニュアンスを持つ方言です。

例文
「月曜だからずくが出ないけど、今週もがんばろう」
(月曜日だからやる気が出ないけど、今週もがんばろう)

せう(東北信地方)

「言う」を指す方言で、「言った」は「せった」、「言わない」は「せわない」という形に変化します。英語の「say(セイ)」に似ているため、覚えやすい言葉でもあります。

例文
「誰がせったのか、それとも誰もせってないのか、はっきりしてくれ」
(誰が言ったのか、それとも誰も言ってないのか、はっきりしてよ)

長野県の「さ行」の方言には、地元の気候や文化、独特の感性が反映されています。ぜひ日常会話に取り入れて、長野の雰囲気を楽しんでみてください!

長野県の方言【た行】

ここでは、長野県特有の「た行」の方言を紹介します。それぞれの意味や使い方を例文付きで解説していますので、ぜひご覧ください!

長野県の方言とその意味

方言 意味
たたる 建つ
~だもんで ~だから
ときに とりあえず
とぶ 走る・急ぐ

たたる

建物や構造物が「建つ」という意味で使われる言葉です。「祟り」を連想させる響きですが、怖い意味はまったくないので安心して使えます。

例文
「今度ここにたたる建物には、おしゃれなカフェが入るらしいよ。今からすごく楽しみ!」
(今度ここに建つ建物には、おしゃれなカフェが入るらしいよ。今からすごく楽しみ!)

~だもんで

「~だから」という意味の接続詞として使われます。特に長野県南部ではよく聞かれる言葉で、静岡県でも似た表現があります。

例文
「もうすぐ夏休みだもんで、旅行の計画を立てようよ!」
(もうすぐ夏休みだから、旅行の計画を立てようよ!)

ときに

標準語の「時々」ではなく、「とりあえず」を意味する言葉です。ニュアンスが大きく異なるため、初めて聞くと戸惑うかもしれません。

例文
「今日の打ち合わせでは、ときに全体の流れを決めてしまおうか」
(今日の打ち合わせでは、とりあえず全体の流れを決めてしまおうか)

とぶ

「走る」や「急ぐ」を意味します。時間に追われているときや、急いで目的地に向かう際に使われます。また、「とびっくら」という言葉は「かけっこ」を意味します。

例文
「電車まであと5分しかない!急いでとんでいかないと間に合わないよ!」
(電車まであと5分しかない!急いで走らないと間に合わないよ!)

長野県の「た行」の方言は、日常生活でよく使われるものが多く、地元の文化や特徴を感じられる言葉ばかりです。ぜひ使い方を覚えて、地元の雰囲気を楽しんでみてください!

長野県の方言【な行】

ここでは、長野県の「な行」の方言を解説します。それぞれの言葉の意味や使い方を例文とともに紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

長野県の方言とその意味

方言 意味
なから だいたい・おおよそ
なっちょ どう・いかが

なから

この言葉は「だいたい」「おおよそ」という意味を持ち、日常会話でよく使われます。また、「適当」や「キリがいい」といったニュアンスで使われることもあります。同じような意味で「あらかた」という表現も使われます。

例文
「冷蔵庫のサイズって、なからこのくらいだったかな?」
(冷蔵庫のサイズって、だいたいこのくらいだったかな?)

なっちょ

「どう?」や「いかが?」という意味で使われる表現です。単に「なっちょ」とだけ言うと軽い質問のニュアンスですが、「なっちょだえ?」という形にすると、より丁寧な印象を与えます。

例文
「夏風邪をひいたって聞いたけど、具合はなっちょだえ?」
(夏風邪をひいたって聞いたけど、具合はいかがですか?)

長野県の「な行」の方言には、親しみやすい響きや独特のニュアンスがあります。日常会話に取り入れると、地元の雰囲気をもっと楽しめるかもしれません!

長野県の方言【は行】

ここでは、長野県で使われる「は行」の方言を紹介します。それぞれの言葉の意味や特徴を例文とともに解説していますので、ぜひご参考にしてください。

長野県の方言とその意味

方言 意味
ぶちゃる(中南信) 捨てる
へら
ぼける 果物がやわらかくなる(熟しすぎる)

ぶちゃる(中南信地方)

「捨てる」という意味で使われる方言です。同じ意味で「びちゃる」という表現もあります。この言葉は長野県だけでなく、群馬県や新潟県などの中部地方でも広く使われています。直感的に意味がわかりにくいので、初めて聞くと戸惑うかもしれません。

例文
「木曜日は燃えないゴミの日だから、玄関のゴミをぶちゃっておいてね」
(木曜日は燃えないゴミの日だから、玄関のゴミを捨てておいてね)

へら

「舌」を意味する方言で、長野県のほか、群馬県や新潟県でも使われます。また、「舌」から派生して「おしゃべり」を指す場合もあります。標準語の「ヘラ」と混同しないように注意が必要です。

例文
「嘘ばかりついていると、閻魔様にへらを切られるよ」
(嘘ばかりついていると、閻魔様に舌を切られるよ)

ぼける

熟しすぎて柔らかくなった果物を指す言葉で、美味しく熟れるという意味ではありません。特にリンゴに対して使われることが多く、水分が抜けて柔らかくなり、シャキッとした食感が失われた状態を表します。

例文
「リンゴがぼけないようにするには、涼しくて暗い場所で保存するといいよ」
(リンゴが柔らかくなりすぎないようにするには、涼しくて暗い場所で保存するといいよ)

長野県の「は行」の方言は、地元特有の生活や文化が垣間見える表現ばかりです。日常生活に取り入れることで、さらに地域の魅力を感じられることでしょう!

長野県の方言【ま行】

ここでは、長野県で使われる「ま行」の方言を紹介します。それぞれの意味や使い方を例文付きで解説しますので、ぜひ参考にしてください。

長野県の方言とその意味

方言 意味
まえで
みぐさい 見苦しい
めた とても・ますます(強調)

まえで

「前」という意味の方言で、場所を指すときに使われます。特徴的なのは「で」が付くことで、長野県では「駅のまえで」というように自然な表現として使われます。「奥」にあたる言葉は「おくで」です。

例文
「図書館に行くなら、放課後校門のまえで待ち合わせしようよ」
(図書館に行くなら、放課後校門の前で待ち合わせしようよ)

みぐさい

「見苦しい」「みっともない」という意味の方言で、外見や状況が整っていない様子を表します。語感からも覚えやすい言葉です。

例文
「今日はお客さんが来るんだから、みぐさい格好してないでちゃんと着替えなさい」
(今日はお客さんが来るんだから、みっともない格好してないでちゃんと着替えなさい)

めた

「とても」「ますます」といった意味を持ち、何かを強調したいときに使われます。「すごく」「超」「めっちゃ」のようなニュアンスもあります。また、「めっためった」と繰り返すことで「いよいよ」という意味に変化することもあります。

例文
めた暑いから、今日はプールで遊ぶ以外考えられないよね!」
(とても暑いから、今日はプールで遊ぶ以外考えられないよね!)

長野県の「ま行」の方言は、日常生活で頻繁に使える便利な言葉が多いのが特徴です。気軽に使える表現が多いので、ぜひ取り入れてみてください!

長野県の方言【や行】

長野県の「や行」に属する方言をご紹介します。言葉の意味や使い方を、例文を交えてわかりやすく解説します。

長野県の方言とその意味

方言 意味
やくやく わざわざ
やぶせったい(東信・中信) うっとうしい

やくやく

「わざわざ」という意味で使われる言葉です。現在では年配の方が使うことが多く、若い世代にはあまり馴染みがない表現になっています。

例文
「遠いところからやくやくお越しいただいて、本当にありがとうございます」
(遠いところからわざわざお越しいただいて、本当にありがとうございます)

やぶせったい(東信・中信地方)

「うっとうしい」や「邪魔になって嫌だ」というニュアンスを持つ方言です。主にイライラする状況や不快感を表現する際に使われます。

例文
「虫よけスプレーを忘れたから、蚊が寄ってきてすごくやぶせったいよ!」
(虫よけスプレーを忘れたから、蚊が寄ってきてすごくうっとうしいよ!)

長野県の「や行」の方言は、特に地元の暮らしや人々の感情が反映された表現が多いのが特徴です。ぜひ覚えて、会話の中で使ってみてください!

長野県の特徴的な語尾【一覧】

長野県の方言の特徴的な語尾を紹介します。それぞれの意味やニュアンス、使い方を例文を交えて解説します。

長野県の方言語尾とその意味

語尾 意味
~ずら・~だら ~だ・~だよ・~だよね?
~するしない? ~しますよね?・~しない?
~や・~かや ~かな?

~ずら・~だら

「~だ」「~だよ」と断定する際に使う語尾ですが、イントネーションを変えると「~だよね?」や「~だろう?」という推測の意味になります。地域によって使い方が異なり、例えば「行くだろう」は次のように変化します:

  • 東北信:「行くだらず」
  • 中東信:「行くずら」
  • 南信:「行くんずら」「行くら」
  • 東信:「行くだす」「行くベー」

例文
「今日は都会に引っ越した兄貴に会いに行くんずら?」
(今日は都会に引っ越した兄貴に会いに行くんだよね?)

~するしない?

「しますよね?」や「~しない?」と同意を求める際に使われる語尾です。一見すると「するの?しないの?」と聞かれているようですが、実際には相手に軽く確認や提案をする意味合いで使われます。

例文
「せっかくだし、今日は松本城に行くしない?」
(せっかくだし、今日は松本城に行かない?)

~や?~かや?

「~かな?」という意味で、独り言や相手への質問の際に使われます。柔らかい響きが特徴で、聞く人に親しみを感じさせる語尾です。

例文
「今年の夏は長野に遊びに来てくれるかや?」
(今年の夏は長野に遊びに来てくれるかな?)

長野県の方言には地域の温かさや個性が詰まっています。これらの語尾を使うことで、長野ならではの雰囲気を楽しむことができます!

北信、東信、中信、南信など、地域ごとに異なる言葉が使われていて、日常的に聞く表現にも標準語とは違った意味を持つ、少し理解しにくいものがたくさんありましたね。

長野県を訪れる際は、独特な方言を少し覚えて、ぜひ現地で使ってみてはいかがでしょうか。

ときに、信州そばがめちゃくちゃ食べたいし、すごく美味しい料理を味わいに一緒に長野県に行ってみない?
(とりあえず信州そばが食べたいし、とても美味しい料理を楽しみに一緒に長野県に行きませんか?)

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